黄昏読書19 「われら地球滅亡学クラブ」 向井 湘吾
小6の息子が図書館でふと見つけた本。
絶賛し、ススメられたので何気に読む。
高校生になった碧と玉華は地球滅亡学クラブを結成している。
100日後に妖星デルタが地球に衝突して、地球は滅亡するからだ。
しかし世界の指導者達は数年前からその事実に気づいており、一部を乗せるロケットを開発していた。
その事実公表後には、世界暴動が起き、日本も反政府組織が活動する。
インターネットは遮断され、電力やガソリンは不足し、戦後のような生活を送る人々。
教師の失踪が相次ぐ中、新たな部員とともに地球滅亡の日まで、死に方を考える。
そして、その時が近づく...
読んで思った事は、大人の役割は何か。
未来を楽しみにしていた子供の夢は突然、途絶える。
しかし、何のためにあるか分からない授業を受け、部活に汗を流す子達がいる。
その一方、大人達は略奪や保身、暴動を扇動する。
奇しくもコロナのデルタ株と名前が重なる中、我慢しているのは子供達だよな。
もしかして、息子はそれを伝えたいのか?
読書を通じたコミュニケーション。
思春期に入っていくだろう子供とのツールになればいい。