黄昏読書30 「同志少女よ、敵を撃て」 逢坂冬馬

2022年本屋大賞の本。

第二次世界大戦中のドイツとロシアの戦い。

ドイツ兵に母親を眼前で殺され、村を焼かれたロシア人少女の主人公が、狙撃兵となり戦火に巻き込まれていく。

何のために戦い、敵とは何なのか。

戦いの後に残るものとは。

「愛するもの、趣味」

伝説の女性狙撃兵は答える。

 

緊迫する銃撃戦は手に汗握る。

映画化できたら、面白いだろうな。

 

 

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黄昏読書28 「ジェイソン流お金の増やし方」厚切りジェイソン

小さなことからコツコツと。

継続は力なり。

 

日々の支出を減らすこと。

投資は積立で時間をかけて増やすこと。

株式などで一気に数百万増やすような魔法はない。

 

お金を増やすことは自由を手にすること。

経済的な不安から離れて、好きな仕事をする。

FIREの本当の意味。

 

マネーリテラシーは少しは高まったかな。

 

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黄昏読書27「3千円の使い方」 原田ひ香

お金はあった方がいい、自身が家族が自由になるために。

 

去年読んだ本をまとめて書こう。

お金の増やし方を物語を通して、教えてくれるので理解しやすい。そして、お金にまつわる家族の葛藤も描かれている。

年代別に主人公が分かれているので、いつ読んでも分かるかな。

お金に関しては小さい頃からの価値観形成が大事だとつくづく思った。

 

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黄昏読書26 「52ヘルツのくじらたち」町田そのこ

2021年の本屋大賞1位の一冊。

 

弱い者を支えることができるのは弱さを知っている者。

 

ネグレクトを受けた女性は、ある男性に救われるが、再び失ってしまう。

とある海の見える家で静かに暮らす日々の中で、ネグレクトを受けている男の子に出会う。

届かない52ヘルツの声に、耳を傾ける再生の物語。

 

声を上げないのは気持ちがない訳ではない、無いものとして、見過ごしているだけなのかもしれない。

 

 

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黄昏読書25「家族じまい」桜木紫乃

ぱっとタイトルにひかれて手に取った本。

5つの章から成り、主人公は異なるものの、ひとつの家族を中心にその親類の心の動きを描いている。

 

決してハッピーエンドではなく、家族といえども心を通わせる難しさを、一見ドライとも思われる。

家族って、近いようで遠い。f:id:tasogaredokusyo:20230102123117j:image
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黄昏読書24 「嫌われた監督」鈴木忠平

中日ドラゴンズ監督の落合博満が指揮した8年間を番記者であった作者の視点で描かれている。

8年の間に4度の日本一、すべてAクラス入りといった圧倒的な成績をあげながら、何故フロントに嫌われ、ファンに嫌われ、選手から嫌われたのか。

 

徹底的な個人主義とも言われるが、プロ野球選手は個人の契約であり、体ひとつで勝負して生活している。個人中心となるのは当たり前であり、日本的な奉仕精神に疑問を持っている。

いつもベンチの同じ位置に座り試合を見ていると、今までとの違いに気づく。井端と荒木のコンバート、立浪と森野のレギュラー交代の意味も分かる。

 

落合にしか見えていないものがある。

 

自分も自分にしか見えない眼を持ちたいものだと感じさせられる一冊だった。