黄昏読書11 「コロナ後の世界を語る」
コロナは現在進行形であり、過去完了形ではない。
各界の著名人達が2020年春頃に、コロナ後の世界について語ったものがまとめられている。
1年前経って、概ねその通りとなっているというか、当時の課題がそのまま残っている。
経済的損失、格差の助長、差別や偏見、ワクチンの遅れなど。
長期的な展望に関する話は少なかったが、興味深い内容だったのは2つ。
斎藤環 「人と会うのは暴力」
他人と関わる事は労力を要し、傷付くこともあり、暴力性を秘めていると。
ただ会う前は気が重くても、やっぱり会って良かったと思う事は多々あり、その逆も然り。
コロナで不要不急?な関わりがなくなり、精神的な軽さを感じることもある。
しかし多数の合意やイメージの共有をする時にzoom会議では上手くいかない。
やはり会って話すしかないのか、我々の脳内意識の変革が足らないのか。
人と会わないことが長期に渡った、あるいはノーマルになった世界を経験している子供達が受ける影響は気になる。
プレイディみかこさんが同じようなことを提言している。
今の子たちが将来指導者的立場になったときに、世界はどのようになるのかと。
今、第4波の入口と言われている。
潮騒は心地よく安らぐが、波がしばらく嫌になりそうだ。